医師の思い:
医師は、どれだけその人のことを知っているのだろうか? 長年にわたり、認知症専門医として診療してきましたが、認知症は病気という枠(医学、医療の枠)ではとらえ難いところが多く、「認知能力の衰えは、誰もが避けて通れない老化との境にあること」から、心理・社会という多面的な視点が必要と感じています。さらに医学的治療の確立が難しく、その対応にジレンマを感じています。
薬剤師・認知症予防専門士の思い:
認知症への根本的治療薬はなく、根拠のある予防法もない。認知症の方が安心して暮らしていけるまちづくりができないものか。
認知症の母親を介護しているスタッフの思い:
母が認知症と分かったとき、「この先どうなってしまうのか?」「母が母でなくなってしまうのではないか?」と、いろいろな不安が出てきました。
私たちは、当事者、家族、携わっている人など・・・認知症で悩んでいる人たちが集い、気軽に話し合える場、地域にはそんな場があるといいね。ということから始まりました。
答えを出すのではありません。認知症の知識を共有し、「認知症に備える」ための場を作っていきたいと思っています。